Rover K series ENGINE
Kシリーズエンジンは、10年間ノントラブルを誇るエンジンとして設計されました。
しかし排気量、出力が上がるにつれてメンテナンスは多くなりトラブルも増え始めました。
1.8ですとノーマルのままでもガスケットのリーク等は起きやすいようです。
1800ccはローバーMGF用や通常の乗用車用としてデビューしましたが、ご存じの通り低コストであるためケータハムとロータスで数多く使用されました。
アルミブロックのセミドライライナーは軽量コンパクトですばらしいパフォーマンスを誇っています。
バルブ回りは元が1.4のため小さいのですが燃焼効率はかなり良いエンジンです。
チューニング:
やりすぎには要注意で、バランスを壊したチューンニングは寿命を極端に短くすることになります。
そもそもこのエンジンは1989年リーンバーン(希薄燃焼)エンジンとして(K16シリーズ)1.4リッターで開発、その後1.6 L 1.8L VVC など多くのモディファイと追加システムにより2005年までにこのシリーズのインライン
の4気筒だけで270万台製造されています。
ライナーのクラックなどは象徴的なチューニングトラブルといえます。
当社ではケータハムが乗せた時点で英国の協力者と同時に開発を行いました。
適切な領域や作法、同時に無理な状態領域、破壊領域を探るため資本を投じ、ベンチテストを繰り返し行ったことで、それなりのセオリーが完成したといえます。
基本的にこのエンジンはノーマルのスリーブや単純補強の肉厚ライナーでは8250rpm超えるとエンジンはツイストし、ブロックのねじれが生じ致命的なトラブルを誘発します。
240psを目指し開発を繰り返してその原因までは突き止めることはできました。
その結果は、後のロータス社のエクシージのピストンなどに大いに反映されています。
エクシージの160ps辺りがやはり美味しいストリートチューンの典型的なスペックで、初期のエクシージはECU制御のマップが未完成なのか燃料が かなり濃くハイカムとのバランスで吸気バルブにスラッジがかなりついてし
まいます。
さらに言えばケータハムが販売したローバーエンジンのR500というモデルは過剰なモデルであり 確かに速いのだがユーザーの負担は計り知れません。
レースで使用すれば、3レースでOHしなくてはならない程リスクのあるエンジンといえます。
当社の200psを越えるチューンを行う場合には、ブロックを根本的に変更しクローズドデッキ化しています。
VVCはトラブルも多く、VVCのままチューンするのはあまりおすすめしていません。